遅番さん夜勤さん勤務

遅番の勤務は12:00~21:00

出勤してまずは申し送り、(パソコンでほぼすべての記録が見れる)その後すぐ昼食の準備及び介助になります。

その後はトイレ介助やお部屋に誘導しベットに移乗します。高齢者はお昼寝をする方が多いです。施設ではあまりすることがない、つまり寝るしかないので余計にお昼寝が多いのかも知れません。時間に余裕が有る時はお庭に散歩に行ったり歌を歌ったりします。

週に1回リハビリを兼ねた運動があります。専門のスタッフにより運動をします。バトンにリボンをつけた物をリズムよく振ったり、合わせて歌ったりです。

勤務して解ったことは、高齢者の時間はゆっくり流れている。アインシュタイン相対性理論ではないが時間の流れが違うと言うことです。自分もよく考えてみると子供の頃の時間経過はとても早く今の時間は遅く感じます。多分歳をとるごとに時間経過は遅く感じる事でしょう。

その後おやつを15:00に食べさせてまた昼寝。トイレ介助しながら夕食の準備、夕食後トイレ介助しながら寝かしつけ20:00にはほぼすべての入居者がベットの上になります。施設の入居者は食べるか寝るかしかないのが現状です。若い職員が何とかしようと色々リクリエーションを考えいろんな行事を増やしていくのはこの後になります。

 

21:00になると夜勤者との勤務交代。夜勤者は勤務に就くと申し送りを受け1日の状況をパソコンにて確認します。0:00頃にオムツ交換、その後見守り04:00頃からまたオムツ交換し06:00頃から起床介助しつつ早番との勤務の交代になります。

勤務体系はおよそこんな感じで行われます。

夜勤は大きなトラブルがなければ比較的自分の中のスケジュール通りに業務が遂行できますが、トラブルが起きるとそれはもう大変です。なにせ痴呆症の入居者が多いので予想もできないことが起こります。昼間働いている方であれば夜になれば寝ます。昼間寝てばかりいれば夜寝れません。夜寝れないと起き出します。そう昼夜逆転です。昼夜逆転している入居者はいろいろやらかします。夜勤者が「勘弁してくれ」と思うことが度々あります。昼夜逆転すると夜寝ない、なら「昼間起きて夜寝てよ」と思うのが普通ですが、介護の現場は人手不足で昼間の職員で入居者に起きててもらうためのリクリエーションなどに掛ける時間がないのです。見守りするにも人手が要ります。でもその人出はありません。見守りできずにその時に転倒などの事故があれば大問題です。だから事故のリスクが少ない 「ベットで寝かせる」ことになるのです。昼寝れば余計に夜寝ません。昼起きてては見守りの人手が足りません。まさに悪循環です。

ではどうづれば?

そこで眠剤を使ったり、痴呆症の入居者には向精神薬を使ったりします。

え、薬で眠らせるの?と思うかもしれませんが、転倒防止や安全の為にしかたがない暗黙の了解の部分になります。

では痴呆症の入居者が夜勤中にどんな行動をするのか私の体験談や同僚の経験をお話しします。

 

・普段車いすしか乗れず歩けない入居者がいます。掴まり立ちをやっとできるくらいの方が夜突然歩き出します。昼間歩くのを見た人は誰もいません。でも夜歩き出すのです。もともと掴まり立ちをやっとできるくらいの方なので転倒します。転倒すると高確率で骨折するのです。

 

・夜の徘徊、私の勤めていた施設リトルガーデンはすべて個室です。各部屋の入口は引き戸になっています。徘徊中の入居者がすべての引き戸を開けて出入りを始めます。夜勤は職員の人数が少なく他のフロアにいると気づきません。中には犯罪まがいのことをする入居者もいます。

 

・トイレやベットも糞だらけ、本当に便を投げる方、食べる方もいます。その光景を見たときは泣きたくなります。

 

・徘徊後の放尿。痴呆症の入居者にはトイレの概念がありません。どこでもトイレです。突然放尿をしだします。出ているものは終わるまで止まりません。呆然とします。

 

・冷蔵庫荒しが出没します。各ユニット(入居者10名1ユニット)に冷蔵庫があります。当然冷蔵庫なので食べ物飲み物が入っています。知らないうちに中身がなくなっています。口をもぐもぐする入居者、でも食べてないと言い張ります。

 

・行方不明。私のフロアは3階の為ベランダがあります。当然ベランダには鍵がかけられて出れないようになっています。しかしいつのまにか鍵が開けられベランダにいるのです。(後日追加の鍵が増やされました。)

誰もいないはずの夜勤中にベランダから音がするのは怖いです。

 

・帰宅願望。突然夜勤中に服などの自分の荷物をまとめ帰ろうとする入居者がいます。時間は02:00、帰れるわけがありません。宥めるのに骨が折れます。

 

・歌。突然大声で歌を歌い出す入居者がいます。ビックリしますよ。シーンとした夜勤中に突然の大きな歌声、心臓に悪いです。

 

夜勤中以外にもいろんなトラブルは当然あります。

もっと詳しくトラブルもいずれ書いていこうと思います。

 

毎日の大まかな勤務体系と業務はこんな感じです。その他季節ごとの行事などがプラスされていきます。その話はまた次回以降にしていきたいと思います。